世界最高峰のオーケストラの一つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を率いる首席指揮者にロシア出身のキリル・ペトレンコ氏が就任し、お披露目のコンサートでは満員となった会場から喝采を浴びました。
かつてカラヤンが首席指揮者を務めたことでも知られるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団は、新しい首席指揮者にペトレンコ氏が就任し、23日、初めてのコンサートが開かれました。
ベルリン・フィルで首席指揮者が交代するのは17年ぶりです。
コンサートではベートーベンの交響曲第9番「第九」が演奏され、ペトレンコ氏はおよそ2400人の観客を前に、時に体全体を激しく動かしながら力強くタクトを振りました。
演奏のあとは観客からスタンディングオベーションで迎えられ、割れんばかりの拍手と「ブラボー」という歓声に包まれました。
観客からは「すばらしかった。ペトレンコ氏がベルリンに来てくれてうれしい」「メロディーが豊かで現代的だった」などと称賛の声が相次ぎました。
コンサートはドイツ内外のおよそ150の映画館で有料で中継され、日本の通信会社の技術協力で世界中のクラシックファンにも4Kの映像でライブ配信されたということです。
ペトレンコ氏は24日にはベルリン中心部のブランデンブルク門の前でも屋外コンサートを指揮する予定で、地元では新しい首席指揮者の就任を歓迎するムードが広がっています。
-- NHK NEWS WEB