インドネシアのジョコ大統領は、現在、ジャワ島のジャカルタにある首都をカリマンタン島の東部に移転させると発表し、議会の承認を得たうえで、来年末から新たな政府庁舎などの建設を進める考えを示しました。
インドネシアのジャワ島にある首都ジャカルタは、周辺を含めた首都圏の人口が3000万人を超え、人口の過密化や交通渋滞などが深刻な課題となっていて、ジョコ大統領は首都を国のほぼ中央に位置するカリマンタン島に移す計画を明らかにしていました。
そして、26日の会見で具体的な移転場所をカリマンタン島東部の北プナジャム・パスル県とクタイ・カルタヌガラ県にまたがる地域とすることを発表しました。
ジョコ大統領はこの地域を選んだ理由について、地震や洪水など自然災害のリスクが少ないことや、周辺に大きな都市があり、空港や道路などのインフラがすでに整備されていることなどをあげました。
政府は議会の承認を得たうえで、来年末から新たな政府庁舎などの建設を進め、5年後の2024年から首都機能を順次、移転させる計画です。
ジャカルタには日本を含む多くの外国企業が拠点を置いていることから、首都の移転後も経済関係の一部の官庁はジャカルタに残るとしていますが、今回の移転が発展を続けるインドネシアの経済活動にどこまで影響するのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB