今月30日に提出が締め切られる国の来年度予算の概算要求は、高齢化を背景に年金や医療などにかかる費用が増えることなどから、一般会計の総額は6年連続で100兆円を超え、過去最大の105兆円程度となる見通しになりました。
それによりますと、年金や医療、子育て支援などにかかる費用は高齢化を背景に今年度予算よりも5300億円程度増え、およそ33兆円に達する見込みです。
防衛省は、宇宙やサイバーといった分野の防衛能力を強化する必要があるとして、過去最大となった今年度予算を上回る5兆3000億円余りを要求する方針です。
また、国から地方自治体に配る地方交付税交付金などは16兆円余りとなるほか、国債の償還や利払いのための「国債費」は、今年度の予算より1兆4000億円余り多い24兆9746億円となる見通しです。
この結果、来年度予算の概算要求は、一般会計の総額で6年連続で100兆円を超え、過去最大の105兆円程度となる見通しです。これは最終的に初めて100兆円の大台を超えて過去最大の規模となった今年度予算の、概算要求をおよそ2兆円上回っています。
さらにこれとは別に、消費税率の引き上げに伴う対策などは年末までに別途、決めることにしていて歳出への圧力が強まる中、今後の予算編成の過程で歳出をどう抑制していくかが課題となります。
-- NHK NEWS WEB