TICAD=アフリカ開発会議で安倍総理大臣は、中国による、いわゆる「債務のわな」を念頭に「アフリカ各国が借金漬けになれば、民間企業の進出を妨げる」と述べ、懸念を示したうえで財政の健全性を高める専門研修を延べ30か国で行うとともに、透明性の高い融資を進める考えを表明しました。
横浜市で開かれているTICAD=アフリカ開発会議は、2日目の29日午前、安倍総理大臣が民間企業なども集めた全体会合で演説しました。
この中で安倍総理大臣は中国による巨額融資により、アフリカ諸国が債務超過に陥り中国側の意向を無視できなくなる、いわゆる「債務のわな」が進んでいることを念頭に「借金漬けになっては、民間企業のアフリカへの進出を妨げる」と述べ、懸念を示しました。
そのうえで「重点国を毎年10か国選び、公的債務やリスク管理の研修を行う」と述べ、各国の財政の健全性を高めるための専門研修を3年間でアフリカの延べ30か国に実施する考えを表明しました。
さらに安倍総理大臣は民間企業によるアフリカへの投資を促進するため、政府系の保険会社「日本貿易保険」や、JICA=国際協力機構などを通じて、アフリカの関係機関とも連携し、使い勝手のいい透明性の高い融資を進める考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB