テレビの出荷台数で世界2位の中国メーカー、TCLが、日本市場に本格的に参入することになりました。ことしに入って中国メーカーの参入が相次いでいて、存在感が増す可能性もありそうです。
TCLが発表したのは、ことし10月に発売する65インチの4K対応テレビで、液晶を光らせるバックライトに「量子ドット」と呼ばれる微粒子を使うことで、鮮やかな色彩を表現できると説明しています。
想定価格は20万円前後で、日本メーカーと比べて割安だとしています。
また来月には、先行して43インチから65インチの6機種を、5万円から12万円程度で販売する予定です。
日本のテレビ市場は、国内メーカーのブランドに対する消費者の人気が高いのが特徴とされますが、このメーカーは割安な価格を若い世代を中心にアピールし、知名度を高めたい考えです。
今後、8Kに対応する製品も販売し、来年までに日本国内の販売台数のシェアで2%を獲得したいとしています。
TCLの日本法人の李炬代表取締役は「日本は参入が難しいが、世界の頂点を目指すうえで避けて通れない道だ。この市場で技術やサービス力を鍛え、さらなる実力をつけなければいけない」と話していました。
国内のテレビ市場には、ことし中国のハイセンスも本格参入していて、厳しい販売競争の中で中国企業の存在感が増す可能性もありそうです。
-- NHK NEWS WEB