南海電鉄の特急「ラピート」で車両の台車に亀裂が見つかった問題で、通勤列車でも平成26年以降、台車に亀裂が10か所以上、見つかっていたことが分かりました。
この問題は、今月23日に運行された大阪市内と関西空港を結ぶ南海電鉄の特急「ラピート」の台車のモーター付近で、およそ14センチの亀裂が見つかったものです。
車掌が異音を確認したあとも走行が続けられていたこともあり、国の運輸安全委員会は今月27日、事故につながりかねない「重大インシデント」にあたるとして、調査官を派遣するなどして調査を進めています。
一方、南海電鉄によりますと、特急「ラピート」以外の通勤列車についても、平成26年以降、7編成の通勤列車に使われていた車両の台車で、合わせて10か所以上の亀裂が見つかっていたということです。
おととし2月には台車の中央部分に45センチの亀裂が確認され、メーカーによりますと、「走行時に発生した力が台車に繰り返し加わることで、内部に発生した亀裂が広がったとみられる」ということです。
亀裂はいずれも定期検査で見つかり、南海電鉄は必要な修理を施したとしてすでに運行を再開しています。
南海電鉄は30日夕方、会見を開き、一連の経緯や台車の安全確保に向けた対策などについて説明するとしています。
-- NHK NEWS WEB