国際宇宙ステーションにある日本の実験棟「きぼう」の完成などから10年になるのを記念したシンポジウムが開かれ、若田光一宇宙飛行士が「地球を周回する軌道は経済活動の場にしたいと考えていて、民間企業が自由な発想で利用してほしい」と呼びかけました。
このシンポジウムは国際宇宙ステーションにある日本の実験棟「きぼう」の完成と宇宙輸送船「こうのとり」の最初の打ち上げから10年になるのを記念して、JAXA=宇宙航空研究開発機構が30日開きました。
シンポジウムでは、JAXAの担当者や研究者などが参加してパネルディスカッションが行われ、「きぼう」を中心とした日本の有人宇宙活動と、「こうのとり」による物資の補給などで国際宇宙ステーションに貢献してきたこの10年間の歴史が紹介されました。
そして、「きぼう」でマウスを飼育して、骨の密度の変化などを調べた研究者が、宇宙での実験は老化防止にいかすことができるなどと、地上ではできない無重力を利用した研究の意義を説明しました。
またJAXAの理事でもある若田光一宇宙飛行士が「国際宇宙ステーションがある地球を周回する軌道は今後、経済活動を行う場にしたいと考えています。JAXAと一緒に民間企業が自由な発想で利用してほしいです」などと呼びかけました。
-- NHK NEWS WEB