日韓関係が悪化する中、両国の文化を紹介し合い、友好を深めようという催しが韓国で開かれました。参加者からは政府間の対立が深まる今こそ、民間で交流し続けることが大切だという声が聞かれました。
この催しは日韓の企業や団体などでつくる実行委員会の主催で毎年、開かれている「日韓交流おまつり」で、韓国での開催はことしで15回目になります。
1日は日韓両国の子どもたちが一緒にステージにあがってそれぞれの国の歌を合唱して、開催を祝いました。そして韓国外務省のイ・テホ第2次官が「両国には困難があるたびに克服してきた歴史があり、それを可能にしたのは民間の交流とそれにより形成された相互理解だった」とあいさつすると、日本から出席した鈴木 外務政務官が「相手の国を実際に見て、理解することで隣国を大切に思い、友好的な感情を持つことは極めて重要だ」と応じました。
ステージ上ではこのあと、日本の伝統舞踊や韓国の伝統音楽が披露され、会場には着物や韓国のチマチョゴリを試着するコーナーや日本各地の特産品、それに来年の東京オリンピック・パラリンピックを紹介するコーナーが設けられ、訪れた人たちがそれぞれに楽しんでいました。
一方で会場ではこれまではなかった手荷物検査が実施され、警備員も例年より多く配置されていて、例年より安全に気を配ったなかでの開催となりました。
会場を訪れた10代の韓国人の女性は、「今は関係がよくなくてもこうした催しを通じて両国が親しくなり、未来につながればいいと思う」と話していました。「日韓交流おまつり」は今月28日からは東京でも開かれる予定です。
-- NHK NEWS WEB