人口減少などを背景に地方で物流サービスをどう維持するかが課題となる中、島根県美郷町はドローンを荷物の輸送手段と位置づけ、事実上、町内全域で飛行を可能にする計画をまとめました。自治体全域でドローンの飛行が可能になれば、全国で初めてだということです。
関係者によりますと、美郷町は、ドローンを新たな輸送手段として活用する計画をまとめました。
具体的には、役場や複数ある町内の公民館を拠点にして、その間でドローンが荷物を運びます。各拠点には、ドローンが途中で充電できるよう蓄電池も設置し、将来的には拠点と町民の住宅との輸送も検討しています。
町は関連費用を盛り込んだ補正予算案を3日、町議会に提案し、認められれば国土交通省に正式に申請し、物流会社などの協力を募って来年度にも実証実験を始める予定です。
物流用のドローンは2つの地点を登録し、そのルートについて国の許可を受けるのが一般的ですが、今回は多くの拠点を登録して自由に行き来させることから事実上、町内全域で飛行が可能になります。
国土交通省によりますと、自治体全域で物流用のドローンの飛行が可能になれば、全国で初めてだということです。
人口減少や人手不足を背景に、地方で物流サービスをどう維持するかが課題となる中、ドローン技術の活用が解決策となるのか注目されます。
-- NHK NEWS WEB