冬の気温が氷点下20度を下回る寒い地域でも快適に過ごすための暖房設備などを紹介するセミナーが、ロシア極東のサハリンで初めて開かれ、北海道で研究が進む最先端技術をPRしました。
これは、北海道庁が、道内で開発された省エネの暖房設備などを紹介し、ビジネスにつなげようと、サハリンの中心都市ユジノサハリンスクで初めて開いたもので、会場には現地の建設会社の関係者などおよそ40人が参加しました。
セミナーでは、北海道大学や民間企業で断熱や省エネ技術を研究開発する専門家が、北海道の住宅で断熱性を高めるための技術などについて説明しました。
また、北海道の室蘭市で実証実験が行われている、暖房設備を床の下や階段の間に設置し、暖かい空気をめぐらせて家全体を暖めるヒートポンプという最先端の技術も紹介され、参加したロシア人からは「氷点下40度の気候でも稼働するのか」といった質問が出されていました。
セミナーのあと、サハリンにある建設会社の代表は「面白かったです。機会があれば、北海道の技術を利用したいです」と話していました。
北海道国際課ロシア室の藤島克己さんは「去年の首脳会談で経済を含めてロシアとの交流の機運が高まっているので、もう一段階交流を深めていくきっかけにしたい」と話していました。
北海道庁では、セミナー参加者を来月北海道に招き、実際に設備などを見てもらうことにしています。
-- NHK NEWS WEB