アメリカのサンフランシスコ市議会がNRA=全米ライフル協会を「国内テロ組織」とする決議を全会一致で可決し、NRA側も反発して声明を出すなど波紋が広がっています。
アメリカ西部カリフォルニア州のサンフランシスコ市議会は、銃を持つ権利を訴える団体、NRA=全米ライフル協会を「国内テロ組織」とする決議を今月3日、全会一致で可決しました。
決議に法的拘束力はないものの、NRAについて「銃の持ち主を暴力的な行為に扇動した」などとしたうえで、サンフランシスコ市当局に対し、NRAと取り引きのある企業との関係を見直すよう求めています。
この決議について、NRAはホームページ上で声明を発表し、「アメリカの憲法によって保護された自由に対する攻撃だ」と反発しています。
カリフォルニア州では7月、地元で行われた祭りで6歳の子どもを含む3人が死亡、10人以上がけがをする銃撃事件が発生したほか、南部・テキサス州では先月、商業施設で22人が死亡する銃撃事件が起きるなどしていて、アメリカ国内で銃の規制を求める声が高まっています。
一方、NRAはトランプ大統領の所属する共和党の有力な支持基盤でもあり、来年の大統領選挙に向けて銃規制をめぐる議論がさらに活発化することも予想されます。
-- NHK NEWS WEB