IT大手のヤフーは、ネット通販事業を一気に強化するため、国内最大級のファッション通販サイトを運営する「ZOZO」を買収することを正式に発表しました。ZOZOはこれに同意していて、創業者の前澤友作氏は、12日付けで社長を辞任し、経営から身を引きました。
ZOZOの創業者の前澤友作氏は、43歳。
高校卒業後バンドのメンバーとしてメジャーデビューを果たしたかたわら、1998年には輸入CDやレコードの通信販売の会社を創業しました。
その後、2000年には輸入CDだけでなく、インターネットを使ったファッション通販サイトを立ち上げ、2004年には「ZOZOTOWN」の運営を始めました。
複数の衣料品のブランドをネット上の1か所で買えるようにし、衣料品のサイズを細かく表示することで若い人たちを中心に急速に広がりました。
アメリカの経済誌「フォーブス」によりますと、前澤氏の資産の総額は2220億円で、日本の資産家としては第22位だということです。
前澤氏の言動はビジネスの分野以外でも注目されています。
おととしアメリカの現代画家、バスキアの絵画をアメリカの芸術家の作品としては史上最高額の1億1050万ドル、当時の為替レートでおよそ123億円で落札したほか、去年、ツイッターに「プロ野球球団を持ちたい」と投稿し、球団経営へ意欲を示したこともありました。
また去年9月、アメリカの宇宙開発ベンチャーのスペースXが2023年に計画している月の周回旅行に最初の搭乗者として参加することが発表されました。
人を乗せた宇宙船が月を周回するのは、NASA=アメリカ航空宇宙局が進めたアポロ計画以来で、民間企業としては初めてとなります。
外国のメディアも「宇宙船に搭乗する最初の民間人は、日本のファッション王」と報じるなど、大きな話題を集めました。
スペースXのあるカリフォルニア州から帰国した前澤氏は去年10月、都内で行った会見で、記者から交際中の俳優の剛力彩芽さんが月を周回する計画に参加する可能性があるのかと問われたのに対して、「本人は『私も行きたい』と言っている」と述べたうえで「交際状況は順調です」と話していました。
また、ことし1月には、ツイッターで前澤氏から100人に100万円ずつ、総額1億円のお年玉を配る企画を打ち出し、リツイートが一気に広がるなど常に話題を振りまいていました。
-- NHK NEWS WEB