台風15号の影響で大量の海水が流れ込んだ横浜市金沢区の工業団地では、およそ400社で被害が発生しているとみられ、消防などが実態調査を始めました。
東京湾に面する横浜市金沢区の工業団地では、台風15号による高波で護岸が10か所以上壊れ、およそ4平方キロメートルにわたって浸水しました。
市は、およそ400社の750棟で浸水の被害が出ているとみて、12日から消防と金沢区の職員が、工場や事務所を回って被害の実態調査を始めました。
職員らは従業員から聞き取りをしたり、海水が押し寄せた高さを計測したりして被害の状況を調べ、このうち、護岸の近くに事務所がある会社では2階まで海水が押し寄せ、建物の壁が壊れるなど大きな被害が出ていました。
また、廃棄物の収集や運搬を行う会社では、トラックが海水に流されて工場内に入り込んで大破するなど、運搬用の車両20台がすべて使えなくなっていました。
社長の佐藤孝弘さんは「何から手をつけていいのか分からない状況です。取引先に迷惑をかけないようレンタカーを借りて何とか営業しています」と話していました。
調査の対象はおよそ650社に上り、被害の全容を把握するには1週間以上かかる見通しだということです。
-- NHK NEWS WEB