国内最大級のファッション通販サイトを運営するZOZOの買収を決めたヤフーは、ネット通販で国内トップを目指すとしていて、ライバルのアマゾンや楽天などとの競争が一段と過熱することになります。一方、ZOZOの経営を退いた前澤友作前社長は、別の事業を興す意欲も見せていて動向が注目されそうです。
ヤフーは12日、ZOZOの株式の50%余りを取得して買収することを目指し、およそ4000億円を投じてZOZOの株式のTOB=公開買い付けを行うと発表しました。
記者会見でヤフーの川邊健太郎社長は、「ZOZOと一緒になってインターネットの未来を作っていきたい」と述べ、ネット通販で国内トップを目指す考えを強調しました。
ただ、ネット通販の取り扱い額はライバルの楽天やアマゾンに遅れを取っているとみられるほか、ZOZOの業績が昨年度は上場以来、初の減益となるなど課題も見えているだけに、今後、両社の強みを生かして利用を伸ばせるかが問われることになります。
一方、ZOZOの社長を退いた創業者の前澤氏は記者会見で、アメリカの宇宙開発ベンチャーが2023年に計画している月の周回旅行に、最初の搭乗者となることを踏まえて「どうしても宇宙に行きたい」と述べ、準備の時間を確保することを退任理由の1つに挙げました。
また、「もう一度ゼロから事業をつくって挑戦したいという思いもある」と述べ、別の事業を興す意欲も見せました。
前澤氏はSNSでの積極的な発言など、型破りとも言えるスタイルで話題を振りまいてきただけに、今後の動向が注目されそうです。
-- NHK NEWS WEB