東京電力は、台風15号の影響で千葉県内で続いている停電について、千葉市や市原市などでは今月16日までにおおむね復旧できる見込みだとする一方、館山市や鴨川市などでは広範囲にわたって甚大な被害が出ていることから、おおむねの復旧は今月27日までかかるという見込みを明らかにしました。地域によっては停電が20日間に及ぶことになり、東京電力パワーグリッドの金子禎則社長は、13日夜の記者会見で「責任者として、誠に申し訳ない」と陳謝しました。
東京電力によりますと、千葉県内では14日午前0時の時点で依然としておよそ16万3800戸で停電が続いています。
東京電力は13日夜、記者会見し、各地域の復旧の見通しを3段階で示しました。
このうち、鴨川市、南房総市、館山市、鋸南町では、おおむねの復旧は今月27日までかかるという見込みを明らかにしました。
これらの地域は、広範囲にわたって設備に甚大な被害が出ていて、工事が完了するまでに時間がかかるということで、東京電力は13日の午後3時時点で、およそ5万戸が対象だとしていします。
続いて、君津市、富津市など18の市町村では、おおむねの復旧は今月20日までかかるという見込みを明らかにしました。およそ7万戸が対象です。
そして、千葉市の緑区や若葉区など、市原市、袖ケ浦市佐倉市、成田市など、15の市と町では、今月16日までのおおむねの復旧を見込んでいるということです。およそ7万戸が対象です。
一部の山間地などではさらに遅れる地域もあるとしています。
地域によっては停電が20日間に及ぶことになり、東京電力パワーグリッドの金子禎則社長は記者会見で「東京電力はお客様に電力を送り続けること、万が一事故が起きても、1秒でも早く電力を届け直すことが使命だ。20日に及ぶ停電が続くお客様が存在する可能性があり、送配電事業の責任者として、誠に申し訳なく考えている」と陳謝しました。
復旧が大幅に遅れる理由として担当者は、これまでに経験したことのない規模で電柱が倒れているなどとして「かなり過小な想定をしてしまった」と述べました。
東京電力は、ほかの電力会社からの応援も含めて、最大で1万6000人体制で復旧作業にあたるとしています。
-- NHK NEWS WEB