ロケットの発射場がある鹿児島で開発が進められている「鹿児島ロケット」の初号機の打ち上げが、13日午後地元の海岸で行われましたが、発射後まもなく海に落下し、目標の高度400メートルには届きませんでした。
「鹿児島ロケット」は、民間による宇宙開発が進む中、発射場がある“地の利”を生かし地域の振興や人材育成につなげようと、3年前に始まったプロジェクトで設計から打ち上げまでの全工程を地元の大学や企業などが担っています。
完成した初号機は、全長およそ2.6メートル、重さ22キロほどの小型ロケットで、初めての打ち上げが13日午後2時15分、鹿児島県肝付町の海岸から打ち上げられました。
ロケットはエンジンが点火したあと、大きな音を立てながら発射台を離れましたが、発射後まもなく予定していた上昇軌道を外れて数秒で海に落下しました。
また、ロケットの上昇は20メートルほどまでで、目標の高さ400メートルには届きませんでした。
開発チームの代表を務める鹿児島大学の片野田洋教授は、「結果は不十分だったが設計から製作、打ち上げまでをひととおり経験できた。ロケットの推力を引き出せなかった原因を突き止め、2号機の製作に向けて取り組みたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB