広い範囲で停電が続く千葉県芝山町では、暑さをしのぐために窓を開けると、成田空港を離着陸する航空機の騒音が大きくなり、住民を悩ませています。
成田空港に隣接する千葉県芝山町では、多くの地域で成田空港会社などが、住宅の窓を防音効果の高いものにしたり、エアコンを設置する際の費用を助成したりして、航空機の騒音対策を行っています。
空港から4キロ余り離れた芝山町高田に妻と2人で暮らす堀越幸一さん(69)は、毎年この時期には窓を閉めきってエアコンをつけ、暑さをしのいでいました。
今回の停電で、堀越さんは、自家用の発電機を持っていたため冷蔵庫などの電力は何とか賄っているものの、出力が十分ではないためエアコンは使えず、日中は暑さに悩まされています。
やむなく家の窓を開け放つと、今度は空港を離着陸する航空機の騒音にさらされ、そのことがさらに悩みを深めているということです。
堀越さんは「特に夜になると航空機の音が気になって寝られません。早く停電が復旧してほしい」と話していました。
成田空港会社は、「騒音地区で停電が続き、住民の生活に支障が出ていることにお見舞い申し上げます。きょうからは、停電復旧の障害となっている倒木伐採への支援なども行うことにしています」と話しています。
-- NHK NEWS WEB