経営再建中の自動車部品メーカー曙ブレーキ工業は、およそ500人が働く岡山県総社市の工場を数年のうちに閉鎖するほか、およそ300人が働く福島県桑折町の工場の生産能力を縮小すると発表しました。会社は収益力を回復させるためだとしていて、従業員の雇用については今後、検討するとしています。
曙ブレーキ工業は、主な取引先だったアメリカの自動車メーカーからの受注の減少により経営が悪化し、国内の投資ファンドから200億円の出資を受けることを柱に、事業再生の計画を協議してきました。
会社によりますと、18日事業再生計画がまとまり、曙ブレーキが取引先の金融機関に要請した借入金の半額あまりにあたる560億円の債権放棄について、同意が得られたということです。
また、収益力を回復させるため生産体制の見直しを進め、国内の5つの工場のうち、従業員およそ500人が働く岡山県総社市の鋳物を製造する工場を数年のうちに閉鎖するほか、およそ300人が働く福島県桑折町のブレーキパットを製造する工場の生産能力を縮小することを決めました。
会社はこれらの工場で働く従業員の雇用については今後、検討するとしています。
また、アメリカやヨーロッパの工場の閉鎖や売却を進めることも決めました。曙ブレーキは、今月27日に開く臨時株主総会でこうした計画を説明し、新たな経営陣のもとで経営の立て直しを急ぐことにしています。
-- NHK NEWS WEB