東京地方検察庁の48歳の検察事務官が、知人が金を貸し付けた相手の住所などの個人情報を捜査のためと偽って不正に照会したとして、虚偽公文書作成などの罪で在宅起訴されるとともに、20日付けで懲戒免職になりました。
在宅起訴されたのは東京地方検察庁の検察事務官菅野秀一被告(48)です。
東京地検によりますと、菅野事務官は交通部に所属していた4年前の4月、知人が金を貸し付けた相手の住所などを調べる目的で、捜査のためと偽って住民票や戸籍などを市役所に不正に照会したとして、虚偽公文書作成などの罪に問われています。
また刑事部に所属していたことし6月、知人が社外取締役を務める会社の株取引をめぐって、この会社の代表らを「このままでは逮捕され、実刑になる」などと脅迫し覚書に署名させたとして強要の罪にも問われています。
菅野事務官は20日付けで懲戒免職になり、東京地検は当時の上司2人を厳重注意するなどしました。
東京地検は不正を把握した経緯や事務官の認否を明らかにしていません。
東京地検の齋藤隆博次席検事は「検察事務官が起訴されたのは極めて遺憾で、国民の皆様に深くおわび申し上げます。事件を深刻に受け止め、信頼回復に努めたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB