中国がASEAN=東南アジア諸国連合との貿易や投資を活性化させようという大規模な展示商談会が始まり、米中の貿易摩擦が長期化する中、中国が東南アジアとの経済連携を強化する動きが加速しています。
中国ASEAN博覧会は、南部の南寧で21日から4日間の日程で開かれ、これまでで最も多い2800余りの企業などが出展しています。
開幕式で韓正副首相は「彩り豊かな一帯一路を築くため、協力を深め、共に繁栄する美しい未来を作ろう」と述べて、貿易や投資の強化を呼びかけました。
また、あいさつした各国の副首相などは中国からのインフラ建設の支援に期待を示しました。
会場では、各国の展示館が設けられ、中国の製造業のコーナーでは米中の貿易摩擦の影響を懸念する声が聞かれました。このうち、カメラの揺れを抑える機器を製造している中国企業は、アメリカへの売り上げが全体の1割を占めるということで、担当者は「関税の影響でアメリカ向けのコストが上昇している。今後は東南アジアへの販売も強化したい」と話していました。
また、中国がマレーシアと共同で現地に作った産業団地のブースでは、進出した中国企業がタイヤなどを製造していることが成功例として紹介されるなど、米中の貿易摩擦が長期化する中、中国が東南アジアとの経済連携を強化する動きが加速しています。
-- NHK NEWS WEB