来年、韓国のピョンチャン(平昌)で開かれる冬のオリンピックの開幕まで9日で1年となり、現地では記念のイベントが行われます。競技会場の整備が順調に進められている一方で、大会への関心を高めていくことが課題となっています。
ピョンチャンオリンピックは、韓国で初めて開かれる冬のオリンピックで、来年2月9日から25日まで17日間にわたって7つの競技、史上最多の102種目が行われます。
冬のリゾート地として知られる韓国北部のピョンチャン郡などに合わせて12の競技会場が設けられ、大会の組織委員会によりますと、4つの会場はすでに工事が終わり、残り8つの会場も整備が80%以上進んでいるということです。
今月は、本番を見据えたテスト大会が相次いで行われ、8日夜、ソチオリンピックのスノーボード女子、パラレル大回転で銀メダルを獲得した竹内智香選手がワールドカップ出場のために現地に入りました。
竹内選手は「ソチ大会が終わってからの3年は長かったので、いよいよだなという気持ちです」と気合いが入っている様子でした。
9日夜は、ピョンチャン郡に隣接するカンヌン市に新設されたアイスホッケーの会場で開幕1年前を記念するイベントが行われる予定で、政府やIOC=国際オリンピック委員会の関係者が出席するなか、最新の技術に韓国の伝統文化を織り交ぜたパフォーマンスが披露されます。
一方、韓国ではキム・ヨナ選手が活躍したフィギュアスケートなど一部の種目を除いて冬の競技への関心がもともと高くなく、民間の調査会社「韓国ギャラップ」が今月、韓国国内で行ったアンケートではオリンピックについて「関心が高い」は19%、「ある程度関心がある」は29%だったのに対し、「あまり関心がない」は31%、「全く関心がない」は19%で、関心の高くない人が合わせて半数となりました。
開幕までの1年の間に大会が行われるピョンチャン周辺だけでなく、国内全体に盛り上がりを広げていけるかが課題となっています。
-- NHK NEWS WEB