アメリカの大手IT企業アップルは、パソコンの最上位モデル「マックプロ」の新製品をアメリカで生産すると発表しました。すでに中国で生産を始めたと伝えられていましたが、国内の雇用を重視する姿勢を示すことで、トランプ政権とのあつれきを和らげるねらいもあるとみられます。
アメリカのメディアはことし6月、アップルがコスト削減のためパソコンの最上位モデルマックプロの新製品を中国・上海で生産していると伝え、両国の貿易摩擦が激しさを増す中、対応が注目されていました。
アップルは23日声明を出し、この新製品についてこれまでのマックプロと同じく、南部テキサス州のオースティンにある工場で生産すると発表しました。アメリカ政府がマックプロの部品を中国からの輸入品に対する追加の関税の上乗せの対象から除外したため、可能になったということです。
アップルのティム・クックCEOは「このチャンスを与えてくれたアメリカ政府に感謝している」とコメントしています。
中国で生産したアップル製品の一部は、今月からトランプ政権による中国への追加の関税措置の対象になっています。
会社としてはアメリカ国内の雇用を重視する姿勢を示すことでトランプ政権とのあつれきを和らげ、さらなる譲歩を引き出すねらいもあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB