最近まで映画などの娯楽が禁止されてきた中東のサウジアラビアで、日本企業が企画した花火と舞台上でのパフォーマンスを融合させたイベントが初めて開催されました。
中東のサウジアラビアでは、厳格なイスラム教の解釈に基づく統治のため、長年、映画などの娯楽が禁止されてきましたが、最近の改革によって、音楽コンサートなど海外から娯楽産業の誘致が進んでいます。
こうした中、日本の企業が企画し、東京などで開催されてきた花火イベントが、23日、現地の建国記念日に合わせて西部の都市ジッダで初めて開催されました。
イベントでは、音楽に合わせてバレエや歌舞伎などをモチーフにしたさまざまなパフォーマンスが披露され、ステージ上での動きに連動する形で、1万2000発の花火が次々と打ち上げられました。
クライマックスでは、サウジアラビアの伝統的な踊りも披露され、ひときわ大きな花火が打ち上げられると、観客たちは歓声を上げるとともにスマートフォンなどで盛んに撮影していました。
観客の女性は、「一生に一度の経験でした。花火は魔法のようでした。生でこうしたショーを見るのは初めてで、とても楽しめました」と話していました。
イベントを企画したエイベックスの黒岩克巳社長は、「サウジアラビアで日本の会社がイベントができたということは大きな一歩だ。これを足がかりに2回目や別の地域でのイベントの展開をねらっていきたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB