人気漫画をインターネット上に無断で掲載していた海賊版サイト「漫画村」の著作権法違反事件で、24日逮捕された元運営者が、警察の捜査が本格化した時期に、サイトの運営権の売却話を面識のない会社役員に持ちかけていたことが捜査関係者への取材で分かりました。警察は捜査から逃れようとしていた疑いもあると見て調べています。
海賊版サイト「漫画村」の元運営者、星野路実容疑者(27)は、24日フィリピンから強制送還され、人気漫画の画像ファイルを公開して出版社の権利を侵害したとして、著作権法違反の疑いで逮捕されました。
警察の調べに対し、容疑を認めるかどうかを保留し「弁護士と話して決めます」と供述しているということです。
星野容疑者はサイトの運営で中心的な役割を果たしていたとみられますが、去年、漫画などを電子書籍としてインターネットで配信する東京都内の会社の役員に「『漫画村』はアクセス数が多く価値のあるサイトだ。運営権を買い取らないか」などとメールで伝え、運営権の売却話を持ちかけていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
役員は星野容疑者とは面識がありませんでしたが、突然メールが届いたということで、警察は役員からの連絡でやり取りを把握し、本人からのメールだと確認したということです。
メールが届いた時期は、一連の事件の捜査を本格化させた時期に当たり、警察は星野容疑者が捜査を逃れようとしていた疑いもあると見て調べています。
-- NHK NEWS WEB