プロ野球の巨人などに提供されているサプリメントから微量の禁止物質が検出されたことがわかりました。提供した会社によりますとドーピング検査で陽性反応が出る可能性は極めて低いということですが、この会社では謝罪するとともに摂取を控えるよう呼びかけています。
禁止物質が検出されたのは、スポーツ用品の製造販売などを手がける株式会社ドームがことし6月に販売した「アイアンSP」です。
会社によりますとイギリスの検査機関の検査で、WADA=世界アンチ・ドーピング機構が禁止物質に指定し、筋力増強の効果がある3種類の成分が検出されたということです。
この商品はおもに鉄分を補給するためのサプリメントで、ことし6月に一般に販売されるとともにプロ野球・巨人やほかの球団の選手、それに別の競技の選手などにも提供されていたということです。
検出された物質はごく微量で、ドーピング検査で陽性反応が出る可能性は極めて低いということで、プロ野球を統括するNPB=日本野球機構のドーピング検査でもこの3種類の成分に陽性反応を示した例はないということです。
ドームによりますと、このサプリメントは委託した工場で製造されたものですでに販売は中止されていますがこれまでに、およそ2000個が流通し、そのうち1000個ほどがすでに購入されているということです。
ドームは今後、さらに詳しく調べるため別の検査機関による検査も検討しているということで「ご迷惑とご心配をかけていることを深くおわび申し上げます」と陳謝したうえで摂取を控えるよう呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB