青森市の水族館で先月から一般公開され、1匹だけ生き残っていた完全養殖のクロマグロの稚魚が29日朝、死んでいるのが見つかり、公開から僅か1か月半で展示を終えることになりました。
青森市の浅虫水族館では、完全養殖されたクロマグロの稚魚およそ3000匹を大分県の水産会社から譲り受けました。
先月11日から一般公開しましたが、輸送で体力を奪われるなどして大半が死んだため、公開時に生き残っていたのは僅か10匹余りでした。
完全養殖されたクロマグロは成魚になるまで3年の生存率が1%と飼育が難しく、その後も稚魚が相次いで死に、公開から1か月近くの今月6日の時点では1匹しか生き残っていませんでした。
水族館はこの1匹を大切に飼育してきましたが、今月26日から餌をあまり食べなくなり、飼育員が29日午前7時半に出勤したところ、死んでいるのが確認されたということです。
クロマグロの稚魚は公開から僅か1か月半ですべて死に、水族館では展示を終えることになりました。
浅虫水族館の飼育担当者は「ほかの個体が死んでいく中で生き残っていたので、とても残念です。クロマグロは青森県を代表する魚なので、今後も機会があれば飼育に取り組みたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB