今シーズンのフグ漁の到来を告げる、フグの「初競り式」が30日朝、山口県下関市で行われました。
トラフグの取り扱い量が日本一の下関市の南風泊市場では、毎年この時期にシーズン到来をPRする初競り式を開いています。
30日午前3時20分に、競りの開始を告げるベルが鳴ると、競り人と仲買人が筒状の袋の中で指を握りあって値段を決める「袋競り」と呼ばれる独特の方法で、新鮮なフグが次々と競り落とされていきました。
30日は、山口県沖の日本海や瀬戸内海で取れた天然物と養殖物のトラフグ合わせて3トン余りが競りにかけられ、約10分ですべてのフグが競り落とされました。
トラフグは最も大きなもので重さが4キロほどあり、初競りでは1キロ当たり最高で2万5000円と、去年より6000円高い値がつけられました。
天然のフグはここ数年、漁場の水温が上がって減少傾向にあるということで、卸売り会社の下関唐戸魚市場の見原宏社長は「心配はありますが、寒くなれば増えてきます。安心安全で、おいしいフグを全国に届けたい」と話していました。
30日に競り落とされたフグは、東京や大阪を中心に出荷されるということです。
-- NHK NEWS WEB