福井市にある大手電機メーカー、パナソニックの工場で働いていた2次下請け会社の46歳の男性社員が、おととし死亡したのは、長時間労働が原因だったとして、労働基準監督署が過労死と認定していたことがわかりました。
パナソニックの2次下請け会社、アイエヌジーで契約社員をしていた上田浩志さん(46)は、福井市内の工場で働いていたおととし10月、夜勤明けに倒れ、くも膜下出血のため死亡しました。
遺族の代理人を務める弁護士によりますと、上田さんは10年以上にわたって深夜の時間帯に勤務し、倒れた当時は24時間稼働する工場で電子部品の製造などを担当していたということです。
遺族から労災の申請を受けて、福井労働基準監督署が調べた結果、亡くなる前の2か月の残業がいずれの月も80時間を超えていたことなどから、長時間労働が原因の過労死だったと認め、先月、労災に認定しました。
これについて上田さんの兄は「仕事は生きるための手段なのに過労死することは絶対にあってはいけない。今後、弟のような人を絶対に出さないでほしい」とコメントしています。
アイエヌジーは、NHKの取材に対して「再発防止に向けて労働環境を改善する取り組みを進めています」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB