関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から3億円を超える不透明な金品を受け取っていた問題で、関西電力の子会社がこの元助役を30年以上にわたって顧問に就かせていたことが分かりました。
関西電力の会長や社長など合わせて20人は高浜町の森山栄治元助役から総額3億2000万円にのぼる金品を受け取っていました。
この問題で、関西電力の完全子会社で原発の工事や管理を手がける「関電プラント」が元助役を1987年から30年余りにわたって会社の非常勤の顧問に就かせていたことがわかりました。報酬も支払っていました。
会社によりますと、非常勤の顧問として原発が立地する地域住民の理解に向けた助言を受けていたということで、報酬については「常識の範ちゅうだ」と説明しています。
元助役は関西電力の原発関連事業を受注した地元建設会社と深い関係があったことが分かっており、発注する関西電力側と受注する建設会社側の双方に元助役が関わる構図が浮かび上がっています。
「関電プラント」は元助役との契約を去年12月に体調不良を理由に打ち切り、元助役はことし3月に90歳で亡くなっています。
関西電力は2日午後に記者会見を開きますが、元助役と原発事業の関連についてどこまで説明があるのかも焦点となります。
-- NHK NEWS WEB