関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題で、幹部たちは地元で影響力がある元助役との関係悪化をおそれていましたが、福井県内にある原発の再稼働が当時、経営課題となっていた状況が背景にあることが関係者の話から明らかになりました。関西電力が改めて開く2日の記者会見で、会社と元助役との関係についてどこまで踏み込んだ説明を行うかが焦点となります。
関西電力の会長や社長など合わせて20人は、原子力発電所がある福井県高浜町の森山栄治元助役から総額3億2000万円に上る金品を受け取っていました。
関係者によりますと、幹部たちは受け取った金品を元助役に返そうとしましたが、特に福島の原発事故が起きた2011年以降、関係悪化をおそれ、返すことが難しくなったということです。
背景には福井県内にある原発の再稼働が当時、差し迫った経営課題になっていた状況があります。
原発事故後、関西電力はすべての原発が停止し、発電コストが上昇して最終赤字が続いていました。
原発の再稼働を急ぎたい関西電力にとって、地元で影響力がある元助役との関係は神経を使い、特に難しい時期だったと関係者は話しています。
関西電力が2日に改めて開く社長による記者会見で、会社と元助役との関係についてどこまで踏み込んだ説明を行うかが焦点の1つとなります。
-- NHK NEWS WEB