交流サイトを運営するフェイスブックが発行を計画している暗号資産「リブラ」について、開発を担当する幹部が2日都内で講演し、各国の規制当局と十分に協調しながら来年中のサービス開始を目指したいという考えを示しました。
「リブラ」は世界中で利用されている交流サイトを運営するアメリカのフェイスブックが発行を計画している独自の暗号資産で、2日はリブラのサービス開発を担う子会社の幹部、キャサリン・ポーター氏が、東京 目黒区で開かれたイベントで講演しました。
ポーター氏は「世界中で最も速く、安く、簡単にお金をやり取りできるようにしたい。グローバルに展開する日本企業も低コストでやり取りができるようになる」と述べ、リブラの仕組みは個人にも企業にもメリットがあると意義を説明しました。
一方、リブラをめぐっては、各国の規制当局が犯罪組織のいわゆるマネーロンダリングに悪用されることや国際通貨システムに及ぼす影響について懸念を示し、サービスの開始に時間がかかるのではないかといった見方も出ています。
ポーター氏は来年中の開始を目指す考えを示したうえで「中央銀行や規制当局に構想を理解してもらい協調していくことが重要だ。長い道のりとなる覚悟だが、世界中に広めていきたい」と述べました。また、リブラのサービスで得られたデータは交流サイトのデータと切り離し、個人情報の保護も徹底していく考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB