去年7月、奈良市のスーパー銭湯で露天風呂の屋根が崩れ落ち1人が死亡するなどした事故で、警察は3週間ほど前に起きた大阪府北部の地震で柱が傾いているのを確認していたにもかかわらず、必要な対策をせずに営業を続けた結果事故が起きたとして、運営会社の当時の社長を業務上過失致死傷の疑いで書類送検しました。
去年7月、奈良市のスーパー銭湯、「ゆららの湯押熊店」で男湯にある重さ4トンほどの露天風呂の屋根が突然崩れ落ち、68歳の男性客が死亡、50代と80代の男性2人がけがをしました。
事故後、警察が詳しく調べた結果、屋根を支えていた6本の木製の柱の根元がいずれも腐食していたうえ、3週間ほど前に起きた大阪府北部の地震のあと、従業員が柱が傾いているのを確認していたことが分かりました。
地震直後に業者に修理を依頼したものの事故が起きるまで営業を続け、露天風呂への立ち入りも禁止していなかったということです。
このため警察は、必要な安全対策をせずに営業を続けた結果、事故が起きたとして銭湯を運営する会社の当時の男性社長(51)を業務上過失致死傷の疑いで2日、書類送検しました。警察は捜査を継続しているとして容疑を認めているかなどを明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB