「日本製鉄」は、完全子会社の「日鉄日新製鋼」を来年4月に吸収合併すると発表しました。鉄の需要の減少など経営環境が厳しさを増す中、合併によって生産体制を効率化し競争力を高めるねらいです。
日本製鉄は、国際的な競争力を高めるためことし1月に「日鉄日新製鋼」を完全子会社化しましたが、当初の計画ではそれぞれの強みを生かすため、合併はしない方針でした。
しかし、米中貿易摩擦を背景にした中国経済の減速などで鉄の需要が減るなど、鉄鋼業界を取り巻く環境が厳しさを増していることなどから、合併によって製鉄所を一体的に運営して経営を効率化する必要があるとして合併を決めました。
「日鉄日新製鋼」は、広島県呉市の「呉製鉄所」に2基の高炉がありますが、合併により今後は、日本製鉄の製鉄所との連携や生産面での調整が一段とやりやすくなるとしています。
今回の合併で「高炉」を持つ鉄鋼メーカーは国内では日本製鉄とJFEスチール、それに神戸製鋼所の3社に集約されることになります。
-- NHK NEWS WEB