「23区」や「五大陸」などのブランドを展開するアパレル大手のオンワードホールディングスは業績が悪化する中、経営を効率化するため国内外の店舗の2割にあたるおよそ600の店舗を閉鎖し、一部のブランドも廃止する方針です。
オンワードホールディングスは、女性向けの「23区」や「自由区」「組曲」、それに男性向けの「五大陸」などのブランドを展開していますが、店舗での販売が低迷し、来年2月期の決算では最終損益が11年ぶりの赤字となる見通しです。
オンワードホールディングスの保元道宣社長は4日に記者会見して、不採算事業からの撤退を含めた構造改革に取り組む考えを明らかにし「将来のステップのため踏み込んだ対応を行うが、中期的に全体の2割程度の店舗を閉鎖する可能性がある」と述べました。
会社は閉鎖する店舗の詳細を明らかにしていませんが、国内の百貨店や郊外で展開する店舗を中心に海外を含めておよそ600店舗に上るとみられます。
閉鎖する国内の店舗の従業員は解雇せず、配置転換で対応するとしています。
また、保元社長は一部のブランドを廃止する方針も明らかにしましたが、どのブランドが対象となるかは現時点では公表できないとしています。
今後は成長が期待できるネット通販事業とオーダーメードのスーツの事業を強化するとしていて、保元社長は「デジタルに精通している国内外の企業と連携し新しいブランドを生み出したい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB