アメリカのIT企業マイクロソフトは、イラン政府が関与するハッカー集団が、先月にかけて、アメリカ大統領選挙の関係者などのアカウントに、大規模なサイバー攻撃を仕掛けたと発表しました。
これは、マイクロソフトが4日、会社のブログで明らかにしました。
それによりますと、「フォスフォラス」と呼ばれるイラン政府が関与するハッカー集団が、ことし8月から先月にかけて2700回以上にわたって、利用者のメールアドレスを割り出そうとしたほか、241のアカウントにサイバー攻撃を仕掛け、このうちの4つが実際に侵入されたということです。
攻撃されたアカウントの詳細は明らかにされていませんが、アメリカ大統領選挙の陣営の関係者や政府当局者、それにジャーナリストに関係するアカウントが含まれるとしています。
また、ロイター通信は、ハッカー集団がトランプ大統領の陣営のアカウントにも侵入しようとしたと伝えています。
アメリカとイランは、イランの関与が指摘されているサウジアラビアの石油関連施設への攻撃などをめぐって関係が一段と悪化しています。
ことし6月には、アメリカ軍がイラン軍のミサイルシステムなどをねらってサイバー攻撃をしたとアメリカのメディアが伝えていて、サイバー空間でも両国のせめぎ合いが続いています。
-- NHK NEWS WEB