経済成長に伴って建設ラッシュが続くインドで、エレベーターの需要が急速に伸びていることから、日本の大手電機メーカーが現地に大規模な工場を建設して生産に乗り出すなど、日系企業の本格的な参入が相次いでいます。
大手電機メーカーの三菱電機は、インド南部のベンガルールにおよそ35億円を投じて工場を建設し、中低層ビル向けのエレベーターの現地生産に本格的に乗り出し、9日、工場のお披露目式が行われました。この工場では年間5000台の生産を目指していて、現地での生産率を高めることで価格を引き下げるとともに、納期を早めるなどサービスを向上させて競争力を高める狙いです。
経済成長著しいインドでは、近く世界一になる見通しの人口の増加もあり、全土で建設ラッシュが続いていて、エレベーターの需要が急速に伸びて、中国に次いで世界第2のエレベーター市場となっています。
三菱電機の柵山正樹社長は、「中国には30年前に進出して現地で生産していて、インドも、いよいよそういう時期にきた。今から、ここに根を下ろして、インドのマーケットに出していきたい」と話しています。
インドの市場では、欧米のメーカーが大きなシェアを占めていますが、三菱電機のほか、東芝や日立製作所も地元のメーカーとの提携や地震に強い最新のエレベーターの投入によって販路の拡大を図っていて、日系企業が攻勢を強めています。
-- NHK NEWS WEB