大手商社の三菱商事は、コンビニ大手のローソンの株式をTOB=株式の公開買い付けで過半数まで買い増して子会社にしたことを発表し、今後はグループの食品会社と共同で商品開発を進めるほか、海外展開を支援する方針です。
三菱商事は、ローソンの株式の33.4%を保有する筆頭株主でしたが、保有数を過半数まで増やすことを目指して、去年12月22日からTOB=株式の公開買い付けを行いました。
その結果、三菱商事はこれまで保有していた分と合わせて、ローソンの株式の50.11%を保有し、子会社にしたと発表しました。取得金額は、およそ1440億円だということです。ローソンの上場は維持されます。
三菱商事は、昨年度の決算で原油など資源価格の大幅な下落に伴い、創業以来初めての赤字を計上していて、資源以外で収益の柱となる事業として、安定した収益が見込める食品や小売りといった分野に力を入れることにしています。
一方、ローソンは、店舗数でセブンーイレブンやファミリーマートに水を空けられているほか、1店舗の1日当たりの売り上げでも最大手のセブンーイレブンを10万円程度下回っています。
今回の子会社化で三菱商事は、グループの食品会社などと共同で新たな商品開発を進めるほか、海外の取引先など商社としてのネットワークを生かして、ローソンの海外展開を支援する方針です。
-- NHK NEWS WEB