電機メーカーのカシオ計算機は、部長職にあった社員が7年余りにわたって架空の発注を繰り返して、会社の金およそ4億4000万円を着服していたことがわかり、懲戒解雇したと発表しました。
発表によりますと、着服したのはカシオ計算機に勤めていた50代後半の元男性社員です。
この元社員は開発部門の部長職にあった平成19年9月からおととし3月までの7年余りにわたって、当時の取引先の企業に対して試作品を発注したように装う架空の発注をおよそ300件繰り返し、その代金を着服していたとしています。
去年6月、内部からの通報で発覚し、会社が調査を進めた結果、元社員が着服した金額はおよそ4億4000万円に上ったとしています。
調査に対し、元社員は「遊ぶ金が欲しかった」と話しているということで、会社では去年12月、懲戒解雇し、今後、警察に刑事告訴する方針です。
カシオ計算機は「誠に遺憾で関係者にご迷惑をかけたことを深くおわびします。チェック機能を強化して再発防止を図りたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB