中国の通信機器大手ファーウェイは、ことし1月から先月までの決算を発表し、アメリカ企業との取り引きを禁止されたにもかかわらず、売り上げは前の年の同じ時期より24%増え、業績の上では好調ぶりを維持した形です。
ファーウェイが16日発表したことし1月から先月までの決算は、売り上げが6108億人民元(9兆円余り)と前の年の同じ時期を24.4%上回りました。
これは、次世代の通信規格5Gで各国の通信事業者と60以上の契約を結び、40万以上の通信設備を出荷したほか、スマートフォンの販売が海外で落ち込んだものの、国内が好調だったことから、全世界の出荷台数が1億8500万台を超え、去年より26%増えたことが主な要因です。
ファーウェイはことし5月、トランプ政権によってアメリカ企業との取り引きを事実上禁止されて部品などの調達に影響が出ていますが、業績の上では好調ぶりを維持した形です。
一方、先月発表したスマートフォンの新機種には、アメリカによる措置の影響でグーグルのアプリが搭載されておらず、今後の販売への影響が注目されます。
また、米中の貿易交渉ではファーウェイをめぐる問題は先送りされ、アメリカからの締めつけが緩和される見通しは立っておらず、ファーウェイとしては、厳しい環境が続く中、好調な業績を背景に研究開発を強化して事態を乗り切りたい考えです。
-- NHK NEWS WEB