中国のことし7月から先月までのGDP=国内総生産は、去年の同じ時期に比べて6.0%のプラスにとどまり、四半期ごとのデータが公表された1992年以降で伸び率が最も低くなりました。長期化しているアメリカとの貿易摩擦を背景に、民間企業の設備投資が伸び悩んだことなどが主な要因です。
中国の国家統計局の発表によりますと、ことし7月から先月までの第3四半期のGDPは、去年の同じ時期に比べてプラス6.0%にとどまりました。
これは、四半期ごとのデータが公表された1992年以降最も低かった、前の3か月のプラス6.2%を0.2ポイント下回り、これまでで最も低い伸び率となりました。
また、GDPの伸び率が前の3か月を下回ったのは2四半期連続です。
これは、長期化しているアメリカとの貿易摩擦を背景に民間企業の設備投資が伸び悩んだことや、新車販売の低迷など消費の減速が続いていることなどによるものです。
中国政府は景気を下支えするため、地方政府の新規の債券の発行を前倒しするなどして、インフラ投資を増やしていますが、成長の減速を食い止めることができていません。
アメリカと中国は、今月行った閣僚級の貿易交渉で、一部の分野で合意に至ったものの、互いに高い関税をかけ合う現状は変わっておらず、日本など各国の経済に影響を及ぼす中国経済の先行きは不透明な状況が続きそうです。
-- NHK NEWS WEB