三越伊勢丹ホールディングスは、東京に本社のある旅行会社を買収すると発表し、本業であるデパートの売り上げが低迷する中、シニア世代を中心に市場の拡大が見込める旅行事業を強化することになりました。
発表によりますと、三越伊勢丹ホールディングスは、東京に本社があるニッコウトラベルの株式を、TOB=株式の公開買い付けですべて取得することを目指すということです。株式の取得金額はおよそ36億円になるとしています。
ニッコウトラベルは、主にシニア向けの海外旅行のツアーを手がける旅行会社で、三越伊勢丹は今回の買収でグループ会社が行っている旅行事業を強化する狙いがあります。
三越伊勢丹ホールディングスの経営戦略本部、伊倉秀彦業務推進担当長は記者会見で「旅行の市場はシニア世代を中心に、まだまだ拡大すると見込んでいて、グループ全体の成長を担う事業になると思う」と述べました。
デパート業界では、全体の売り上げが去年、36年ぶりに6兆円を割り込むなど売り上げの減少が深刻化しています。
三越伊勢丹は去年12月にはエステ事業を展開する会社の買収も発表していて、収益の伸びが見込める事業を強化し、本業の低迷を補おうという取り組みを進めています。
-- NHK NEWS WEB