香港では20日も、政府に反発する大規模なデモが行われ、数万人の市民が禁止されているマスクで顔を隠して繁華街を行進しました。その後、一部の若者が地下鉄の駅で放火するなどしたため、警察が強制排除に乗り出す事態となっています。
香港の20日のデモは、警察が実施に反対する通知を出す中、九龍半島の繁華街で行われ、数万人の市民がマスク姿で参加しました。
参加者らは、政府が今月5日に施行した抗議活動の際にマスクなどで顔を隠すことを禁じる規則の撤廃や、警察の取締りが適切かどうかを検証するための独立調査委員会の設立、それに警察組織の解散と再編成を求めて行進しました。
参加した30歳の男性は「政府は私たちの意見を聞かず、怒りを感じている。市民が顔を隠すことを政府が禁じる理由はなく、自由に発言できる香港を守りたい」と話していました。
その後、一部の若者たちが地下鉄の駅の出入り口や路上で火をつけたり、警察署に火炎びんを投げ入れたりしました。このため、警察が催涙弾を使って強制排除に乗り出す事態となっています。
香港では、一連の抗議活動が始まって4か月が過ぎる中、市民の反発の対象は、これまでの政府や警察に加え、中国系の企業やデモに否定的な人たちなどにも広がっており、混乱が続いています。
-- NHK NEWS WEB