パナソニックは、台風19号の影響で操業が停止している福島県郡山市の工場について、「2か月以内の復旧を目指す」という方針を明らかにしました。この工場では、自動車などで使われる材料を生産していて、操業できない期間が長期化することでほかの製品の生産にも影響が及ぶ懸念が出ています。
福島県郡山市にあるパナソニックの郡山事業所は、台風19号の影響で氾濫した川の水が高さ1メートル以上ある壁を乗り越えて工場内の多くの設備が浸水し、現在、操業を停止しています。
会社は復旧作業を急いでいますが、浸水による被害が大きいということで、NHKの取材に対して「2か月以内の復旧を目指す」という方針を明らかにしました。
この工場では、自動車やモバイル機器など、幅広い製品向けに電子回路の基板に使われる材料を生産していて、操業できない期間が最長2か月と長期化することで部品の供給網、いわゆるサプライチェーンを通じたほかの製品の生産にも影響が及ぶ懸念が出ています。
会社は、ほかの工場で代替生産することも検討していて、「取引先への影響を最小限にとどめるよう努めたい」と話しています。
今回の台風19号では、自動車関連部品を手がけるアルプスアルパインも、福島県いわき市にある子会社の工場の稼働が止まり、複数の取引先の生産に影響が出ていることを発表しており、自社の別の工場で代替生産するなどの対策を進めています。
-- NHK NEWS WEB