台風19号の豪雨では、西日本の企業も東北地方にある工場などが被災し、復旧作業などの対応に追われています。
広島県福山市の工作機械メーカー「ホーコス」は、福島県郡山市にある工場が、近くを流れる阿武隈川が氾濫して浸水被害を受けました。
工場では、飲食施設のちゅう房で使う大型の機器などを作っていましたが、機械やパソコンのほとんどが水没し、いまだ操業できない状態です。
このため、郡山市の工場で浸水した機器のうち、まだ使えるものを福山市の工場に運び込み、洗浄機で洗い流す作業を行っています。
また、福山市の工場の人員を増やし、被災した工場の分まで生産を行って、出荷に影響が出ないようにしたいとしています。
この企業では、東日本大震災などをきっかけに郡山市の工場を1メートルかさ上げし、さらに大規模な災害に備えて、「BCP=事業継続計画」を作っていましたが、想定を超える規模の台風を前に、十分とは言えなかったとしています。
「ホーコス」庶務課の津隈恒行課長は「今回は、本当に想定外の浸水被害だった。従業員全員で力を合わせて復旧作業を進めたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB