アメリカと中国は、貿易問題をめぐる閣僚級の電話協議で今月、一部の分野で合意した内容を正式な文書にする作業を進め、中国側は「技術的にはおおむね完成した」と発表しました。
米中両政府は今月ワシントンで行った閣僚級の貿易交渉で、知的財産権の保護や中国による農産品の輸入拡大などに関して第1段階の合意に至ったと発表しましたが、正式な合意文書は交わしていません。
これについて、アメリカのライトハイザー通商代表と中国の劉鶴副首相は25日、電話で協議し、合意内容を正式な文書にする作業を進めました。
協議を受けて、中国側は26日午前に「技術的な協議がおおむね完成した」と発表し、作業が順調に進んでいるという認識を示しました。
さらに、中国がアメリカ産の鳥肉の禁輸措置を解除するなどトランプ大統領の関心が高い農産品の分野で進展があったとしていて、今後、事務レベルで緊密にやり取りを重ね、近く再び閣僚級の電話協議を行うとしています。
ただ、アメリカ側が主張する中国による外国企業への技術移転の強要など、貿易問題をめぐる主要な論点は先送りされたままで、両国の対立が解消に向かうかどうかは依然不透明です。
-- NHK NEWS WEB