ことし8月、茨城県の高速道路であおり運転の事件が起きた際、無関係の女性が、逮捕された男と一緒にいたいわゆるガラケー女に間違われSNS上に名前や写真が広まった問題で、公的な立場にありながらうその情報を拡散して名誉を傷つけたとして、女性が、愛知県豊田市の市議会議員に対し慰謝料100万円を求める訴えを起こしていたことが分かりました。
訴えを起こしたのは、都内で会社を経営する女性です。この女性は、ことし8月、茨城県の常磐自動車道で男があおり運転をしたうえで相手を殴った事件が起きた際、男と一緒にいた「ガラケー女」だと間違われ、SNS上に名前や顔写真が広まり、ひぼう中傷や嫌がらせ電話などを受けました。
訴えによりますと、愛知県豊田市の原田隆司議員(57)はフェイスブックの自分のアカウントに、うその情報を引用する形で女性の顔写真や名前を掲載し「早く逮捕されるよう拡散お願いします」などというコメントを投稿していたもので「議員という公的な立場において積極的に拡散を試み悪質だ」として、100万円の慰謝料を支払うよう求めています。
これに対して原田議員は「『早く捕まってほしい』という正義感からだが、事実を確認せずに投稿したことは深く反省している。謝罪の手紙を書くなどおわびはしたが、今後については弁護士と相談したい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB