会社の経営方針をめぐる創業者の父親と社長を務める長女の対立が起きた大塚家具の去年1年間の決算は、経営の混乱で客離れが進み、売り上げが大幅に減少したため最終的な損益が45億円の赤字となり、6年ぶりに最終赤字に転落しました。
家具販売大手の大塚家具は10日、去年1月から12月までの1年間の決算を発表し、売り上げは463億円とおととしと比べ20.2%も減少しました。その結果、最終的な損益は45億円の赤字となり、6年ぶりに最終赤字に転落しました。
これは、創業者で父親の前会長と長女の社長が経営方針をめぐって対立するなど、経営の混乱が生じた影響で客離れが進んだことが主な要因です。
このため、大塚家具はことし12月末までの3年間の中期経営計画の達成が難しくなったとして取り下げ、来月上旬を目標に新たな計画を策定することになりました。
大塚久美子社長は記者会見で「経営の混乱の中で、高級路線から低価格路線にシフトするのではないかという誤解が広がり、顧客離れが進んだ。今後は接客サービスの向上やインターネットを通じた販売などを強化して売り上げを回復させたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB