アメリカの景気の現状を示す先月の雇用統計が発表され、農業分野以外の就業者は12万人余りの増加となりました。GM=ゼネラルモーターズのストライキの影響で前の月に比べて伸びが鈍りましたが、影響は限定的だという見方も出ています。
アメリカ労働省が1日に発表した先月の雇用統計によりますと、失業率は3.6%と低い水準が続いているものの、前の月と比べると0.1ポイント上がりました。
また農業分野以外の就業者は12万8000人の増加と、前の月に比べると伸びが鈍りました。
業種別に見てみますと、「自動車」分野で4万人以上が減少しています。
これはGMの40日間に及ぶストライキによる工場の停止で取引先を含めて雇用に影響が広がったためです。
ただ、今回の結果は低い水準を見込んでいた市場の予想を上回る結果となり、GMのストライキによる影響は限定的だという見方も出ています。
自動車以外の業種では、「小売り」や「運輸・倉庫」で就業者数が順調に増加しています。
アメリカでは、中国との貿易摩擦によって、製造業の企業の間で設備投資を抑える動きが強まっていますが、こうした企業の姿勢が今後、雇用にどこまで影響するのか注目されそうです。
-- NHK NEWS WEB