アメリカ大統領選挙まで1年となるのを前に、再選を目指すトランプ大統領と政権奪還を目指す野党・民主党は、それぞれ支持者を集めた大規模な集会を開いて互いを激しく批判し、選挙戦は早くも熱を帯びています。
トランプ大統領は1日、南部ミシシッピ州で支持者を集めた集会を開き、景気、雇用情勢はかつて無いほどよいと就任以来の成果を強調したうえで、「それは史上最高の大統領がいるからだ」と自画自賛しました。
また、野党・民主党の有力候補、バイデン前副大統領については、息子がウクライナのエネルギー関連企業から何百万ドルもの報酬を得ていたと指摘し、「これこそが賄賂だ」と述べて、ウクライナをめぐる疑惑があるのは、むしろバイデン氏の側だと批判しました。
一方、民主党は中西部アイオワ州で集会を開き、党の候補者指名を争うバイデン氏やウォーレン上院議員、サンダース上院議員など有力候補が顔をそろえました。
この中で、バイデン氏はトランプ大統領の政治姿勢を厳しく批判したうえで、「トランプ大統領は私に候補者になって欲しくないのだ。私が候補者に選ばれれば徹底的にたたきのめす。彼もそれがわかっている」と述べ、自分こそがトランプ大統領に勝つことができる候補だと訴えました。
また、他の候補もトランプ大統領が国の分断を深め、憎悪をあおっているなどと批判を繰り返し、政権奪還を訴えました。
アメリカ大統領選挙に向け、共和党はトランプ大統領が候補者指名を受けることが確実な情勢なのに対し、民主党は依然17人が立候補するまれにみる混戦となっています。
-- NHK NEWS WEB