プラスチックごみの流出による海洋汚染が問題となる中、大手生活用品メーカーのP&Gジャパンは、今月から販売する食器用洗剤の容器の原料として、日本の海岸で回収したペットボトルを再利用することになりました。
P&Gジャパンが今月から全国で販売する食器用洗剤は、容器の原料の25%にプラスチックごみを再利用します。
これは、ボランティアの協力を得て日本の海岸でごみとして回収したペットボトルおよそ6トンを、国内の工場で細かく砕いて熱を加えたあと、容器にしたもので、55万本を生産しました。
会社によりますと、日用品メーカーで海洋プラスチックごみを容器に再利用した製品を日本で販売するのは初めてだということです。
海洋プラスチックごみをめぐっては、世界経済フォーラムがこのままでは2050年までに魚の総重量を上回るプラスチックごみが海洋に流出すると予測するなど、国際的に大きな問題となっています。
P&Gジャパンのスタニスラブ・ベセラ社長は、記者会見で「この製品の販売をきっかけにより多くの消費者に海洋プラスチックごみ問題を認知していただいて、皆で取り組めばごみ問題が解決できるという意識を持ってもらいたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB